元禄のにぎわいをしのぶ 吉良祭・元禄市:その2

前回は、本所松坂町公園(かつての吉良邸の一部)において行われた吉良祭の様子をお伝えしました。

今回は、同時開催の元禄市についてレポートしていきたいと思います。

吉良祭・元禄市 目次その1:忠臣蔵をしのんでみましょう!その2:元禄のにぎわいをしのぶ

吉良祭会場・本所松坂町公園の周辺は、道にぎっしりと露店が並んでいるのが見えました。

その数80余、あちこちと人だかりができて、人々で大いに賑わっています。

お店をのぞきながら、ぶらぶらと歩いてみることにしました。

見たところ、町会や婦人部の屋台が多数、そのほかにも国技館はじめ地域の施設やお店が多数出店していて、その間を衣料品や食料品などの露店が並んでいる様子。

中でも、討ち入りそば(呼び込みの人が言っていた名称、看板には元禄そば)や ふかし芋、団子、焼きそばなど地元民の手作り屋台が人気です。

両国らしく、かにちゃんこなどもあって、食べ物系は大変充実しているように見えました。

ふかし芋は1個50円!など、町会の屋台は値段も手ごろで子供たちが嬉しそうに買っている姿が印象に残っています。

露店の中には本屋やおもちゃ屋など あまり見かけない露店もあって、ちょっとびっくりしました。

たくさんの露店が並ぶ様子は、雰囲気的に東京の各地の寺社で行われている「歳の市」に似た、ほのぼのとした感じがなかなか快い、いい感じがします。

時間が合いませんでしたが、太鼓演奏や相撲甚句が一日に何度も披露され、祭りを大いに盛り上げているとのことでした。

義士祭は、本所松坂町公園のできた昭和9年(1934)、吉良祭が昭和48年(1973)から始まったとのことで、長い歴史を積み重ねて今やすっかり年末の風物詩となって、地域の暮しに溶け込んでいるようです。

歌川芳虎「義士銘々功名之図」弘化4~嘉永5年(1847~52)ボストン美術館の画像
【歌川芳虎「義士銘々功名之図」弘化4~嘉永5年(1847~52)ボストン美術館】

それにしても、元禄赤穂事件(忠臣蔵)から300年以上後になってもこれだけの人が集まるとは、全くすごい人気です。

その影響力の大きさに改めて驚嘆させられたのでした。

「忠臣蔵」ゆかりの地で開かれる吉良祭と元禄市には、江戸の昔を感じさせてくれる、フレンドリーな空気が素敵なイベントでした。

みなさんもぜひ、足を運んでみてください。

吉良祭・元禄市 目次その1:忠臣蔵をしのんでみましょう! その2:元禄のにぎわいをしのぶ

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