親子の時間をじっくり味わう ハゼ釣り大会 その2

前回に続いて、親子で秋の一日をまったり過ごせる「ハゼ釣り大会」をご紹介したいと思います。

この大会で、また一つ親子の大切な思い出が増えること請け合いです!

ハゼ釣り大会 目次その1:秋の一日を親子でのんびりその2:親子の時間をじっくり味わう

ハゼ釣り大会の会場風景の画像。
【ハゼ釣り大会の会場。東京スカイツリーや隅田川を行き交う遊覧船を眺めながらの釣りになります。】
「(両国橋下魚取)」(喜多川歌麿、メトロポリタン美術館【部分】)の画像。
【「(両国橋下魚取)」喜多川歌麿、メトロポリタン美術館【部分】】

前回見たように、「ハゼ釣り大会」は青少年育成浅草橋地区委員会が 地域在住の子供と保護者の交流を目的に主催するイベントです。

ここでこの街とハゼ釣りの深い縁を、ちょっと見てみましょう。

ハゼ釣りは江戸っ子の楽しみの一つで、ハゼが旬を迎える秋の9月頃には多くの釣り人で隅田川は賑わったことが記録されています。

餌にどん欲に食いつくために釣りやすく、婦女子にも楽しめる秋のレジャーだったのです。

このように 江戸っ子が心待ちにするイベントでしたので、ハゼが秋の季語になるなど俳句や浮世絵の題材としても多く用いられてきました。

両国橋下のハゼ釣り(「(船中男女図)」喜多川歌麿、大英博物館)の画像。
【両国橋下のハゼ釣り(「(船中男女図)」喜多川歌麿、大英博物館)】

その中でも、蔵前の首尾の松付近や両国橋下は絶好のハゼ釣りポイントとして広く名が通っていました。

つまり、ハゼ釣り大会の会場付近は、数百年にわたってハゼ釣りの名所として愛されてきた場所なのです。

さらに大会が開催される10月末は、時期的にハゼは「落ち鯊」と呼ばれて珍重されていました。

というのも、この時期のハゼは夏秋を超えて大きく成長しており、数は釣れないものの大物狙いの釣りファンが好むには絶好の季節でもあったのです。

そういう訳で、ハゼ釣り大会に参加しながら江戸の伝統的暮らしに思いを馳せてみるのも、この大会の楽しみ方の一つとなっています。

「放水路(現荒川)での釣り」(昭和29(1954)綾瀬)の画像。
【「放水路(現荒川)での釣り」昭和29(1954)綾瀬 のんびりと釣りを楽しむのは今も昔もみんなの変わらぬ楽しみです。】
会場風景の画像。
【会場風景】

ちなみに、2016年大会では釣果があったものの、2017年大会は雨で中止、2018年大会は全体ではハゼ五匹、2019年大会では同じく一匹と 、残念ながら釣果に恵まれていません。

ただし、2019年大会では、外道ですがマルタハヤとウナギが1匹づつ上がり大いに盛り上がりました。

過去には私もセイゴ(スズキの幼魚)を釣り上げています。

このように釣果の点では今一つの感がある大会ですが、見方を変えると親子の対話が少なくなっている昨今、親子で隅田川の川面を見ながらゆっくり会話する貴重な機会でもあります。

表彰式の風景の画像。
【表彰式の風景】

大会に参加して、親子の時間を取り戻す、大切な時間をじっくり楽しむのはいかがでしょうか?

【ハゼ釣り大会 目次】その1:秋の一日を親子でのんびりその2:親子の時間をじっくり味わう

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