扇子を使っている人を見た時、ちょっと素敵だなって思いませんでしたか?
扇子は、使う人を美しく優雅に見せる魔法のようなものがあるように感じます。
そこで今回は、この扇子は「どこで、どうやって作っているのか」について、扇子と団扇の老舗専門店・松根屋 〔東京都台東区浅草橋2‐1‐10〕で教えていただきました。
なお、扇子については、使用目的や使い方、作り方など別稿を参照してください。
【松根屋 目次】その1:松根屋とは? / その2:創業105周年 /その3:素敵な団扇を作ってみよう! / その4:扇子ってなに?⦅扇子の話①⦆ / その5:扇子って何に使うの?⦅扇子の話②⦆ / その6:扇子はどこで、誰が作るの?⦅扇子の話③⦆ / その7:扇子はどうやって作る?⦅扇子の話④⦆ / その8:戦いに使う扇子⦅扇子の話⑤⦆
扇子の二大産地
主な産地には、京扇子(きょうせんす:京都産)と江戸扇子(えどせんす:東京産)の二つがあります。
骨の数が京扇子に比べて江戸扇子がニ・三本少ない他は、見た目では大きな違いはありません。
また、扇子を作るのには大変手間がかかるので、京では分業して作りますが、江戸では一人で作る違いもあるのです。
扇子の作り方
次に、扇子の作り方を見てみましょう。
扇子は、京都の俚言で「扇子は八十七回職人の手を通る」と言われるほど手間をかけて作られています。
より具体的に見ると、数え方にもよりますが、現在ではすべて手作業の22におよぶ工程を経て作られているのです。
先に述べたように、二大産地である京(京都)と江戸(東京)では、製作工程が同じでも京では分業が進み5~6人で作るのに対して、江戸はほぼ一人で作るという違いもあるのです。
このため、生産量にも大きな違いがあって、扇子の大半が京都産なのです。
扇子を作るのにどれくらいの期間がかかるの?
製品によって差はありますが、一本の扇子を作るのに、およそ4~10か月かかります。
そして扇子作りの分業化が進んだ結果、江戸時代から現在に至るまで、扇骨の多くが滋賀県高島市安曇川町で作られていて、これを高島扇骨と呼んでいます。
京都の扇子作り
また、日本で誕生した扇子は、長年にわたって様々な場面で使われてきた結果の、多種多様な扇子が生まれましたが(「扇子は何に使うの?」参照)、そのいずれもが京都で作り出されてきたのです。
ですので、江戸時代には、冠、烏帽子とともに扇子作りは「京の三職」として栄え、京の主要産業になっていました。
そして現在でも扇子のほとんどが京都で作り続けられているのです。
京扇子、江戸扇子ともに、扇子と団扇の老舗専門店・松根屋 〔東京都台東区浅草橋2‐1‐10〕 では扱っています。
みなさんも ぜひ一度、日本文化の粋・扇子をみに来てください。
ここまで、扇子の産地と作り方を大まかに見てきました。
次回ではこれをさらに掘り下げて、扇子を作る工程を、詳しく見ていきたいと思います。
松根屋ホームページ https://matsuneya.jp/ (外部リンク)
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