「子供十二題　手まり」川瀬巴水（昭和6年）

なんとも愛らしい女の子の肖像です。

衣装の模様が精緻に描かれているのはもちろん、女の子の微妙な表情まで描き上げているところに巴水の画力の一端がうかがえます。

この作品のモデルは、一時期近くに住んでいた高城純子さんでした。

巴水は純子さんの緊張を解くためでしょうか、たびたびいっしょに楽しく遊んだと記録に残っています。

ちなみに、巴水と高城家の交流は、戦後まで続いたそうです。

おかっぱ頭がかわいいですね。