台東区台東1丁目にある、昭和30年ころ築で、二長町の歴史を物語る建物です。
平成の中ごろまでムラタ質屋として営業していましたが、現在は事務所として利用されていると聞きました。
質屋らしいいかめしい正面に分厚い鉄の扉が威圧感さえ感じる建物で、奥に住居が続いています。
独特の風格をただよわせる この建物の魅力を探ってみましょう。
頑強を誇ったこの建物も、建築からおよそ70年を経て傷みが目立ってきました。
鉄の扉も腐食が進み、モルタルの外壁も一部が剥離しています。
古典落語の世界では、下町の暮らしを支えた質屋業も、現在ではすっかり存在感がなくなってしまいました。
この建物、じつは昨日ご紹介した樋浦畳店とは道向かい。
再開発が進む旧・二長町のなかで、昭和の風情を残す貴重な建物となっています。
芝居と人情の街だった二長町の歴史を物語る建物が、これからも保存活用されることを望まずにはおれません。(2022年11月25日初出)
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