町をいつも見守ってくれる神様がおられるのは、何ともありがたいことです。
そこで、今回は扇稲荷神社(東京都台東区浅草橋2丁目7)をご紹介します。
住宅地の中にぽつんと立つこの神社は、新福井町会(台東区浅草橋2丁目西半)の町の守り神です。
扇稲荷神社とは?
扇稲荷神社は由来碑によると、江戸時代には桑名松平家の藩邸内〔上屋敷は八丁堀、下屋敷は築地、どちらの屋敷神か不明〕に屋敷神として祀られていたそうです。
廃藩置県(明治4年(1871))に伴い藩邸用地を政府に返還した代わりに、新たに与えられた邸宅地がかつての肥前平戸藩松浦家の上屋敷の一角であった現社地の周辺でした。
そこで、屋敷神も旧邸から新邸(現在地)に遷して祀ったのです。
しかし、大正12年(1923)の関東大震災で付近一帯は壊滅的被害を受け、扇稲荷神社もご神体が焼失してしまいました。
それでも町の住民が力を合わせて、昭和6年(1931)にご神体は失われても御神霊は不滅であるからと再建しました。
その後、東京大空襲でも被災しましたが地域住民によって修繕されてきたのです。
2019年には神社の大規模改修が行われるなど、所在地の住民と扇稲荷神社奉賛会によって大切に守られているのです。
鳥居の朱も鮮やかな扇稲荷神社は、小さくとも華麗な御社殿が印象的な隠れた名所ともいえる存在となっています。
特に、厳しい顔の「イケメン」狐像がひそかに人気なのです。
扇稲荷神社の御祭礼
扇稲荷神社では、地元の新福井町のみなさんが毎年10月第一日曜日に御祭礼を行っています。
御祭礼では、銀杏岡八幡神社の神職による祝詞の後、住民の玉串奉納が行い町を守護する扇稲荷に感謝しました。
町の守り神は住民を守護し、町の平安を守る存在です。
この機会にみなさんも町の守り神に足を運んでみてはいかがでしょうか。
扇稲荷神社は新福井町の守り神です。
コメントを残す