前回見たように、羽子板市では浅草寺が普段とは違った華やかな雰囲気に包まれていました。
今回は、さらに羽子板市の魅力を掘り下げていきたいと思います。
【浅草羽子板市 目次】 その1:羽子板市の歴史(前編) / その2:羽子板市の歴史(中編) / その3:羽子板市の歴史(後編) / その4:羽根突きしたことありますか? / その5:羽子板ってなに? / その6:羽子板市に行ってみました① / その7:羽子板市に行ってみました② / その8:ガサ市に行ってみました
一見すると分かりにくい羽子板店エリアの一番奥に、自分で手描きできる羽子板の「お絵描き羽子板コーナー」がありました。
奥に幼稚園児の作品が掲示してあって、これがなかなか面白い!自分も娘たちを連れてくればよかったと、少し後悔したのでした。
羽子板市では、子供たちも楽しめるように工夫されている気遣いが素晴らしいく、娘のいる身としてはありがたいところです。
改めて見てみると、羽子板市の中には、羽子板店に囲まれるように いろいろな店があるのに気付きました。
干支の木目込み人形などの縁起物を売る店、書画を売る店、五月飾りを売る店、さらには綿入れを売る店など、縁起物以外のお店もあるではありませんか!
このお店を見て、羽子板市がかつて浅草歳の市の一部であったことを思い起こしたのです。(「羽子板市の歴史」参照)
もともと縁起物だけではなく、冬に必要なものを商うのが歳の市、そうした伝統、いうなれば江戸の名残が、まだ残っていることに驚きを禁じえません。
ここでちょっと羽子板店を離れて境内を歩くと、本堂と宝蔵門の西側一帯と五重塔北側に多くの飲食系の露店が並んでいるのが目につきます。
その数はざっと50店と言ったところでしょうか。
たこ焼きや焼きそば、お好み焼きなどの鉄板から、ワカサギ、肉巻きなどの新参まで、これだけ並ぶと壮観です。
嬉しくなって写真を撮っていると、関係者らしき人から突然、「やっぱり夜だよ、人も増えるし活気も出る。暗くなってからおいでよ!」とのお言葉が。
そういえば、小林清親の絵は夜景だったな、と思い出して少し粘ってみることにしました。
驚くべきことに、午後5時になっても参拝者は一向に減る様子がないどころか、逆に増えてきている感じがします。
さすが羽子板市と思いつつも、夕食を待つ娘たちの顔がちらつき始めたので、写真を数枚撮って二天門から帰りました。
これから羽子板市は、江戸の頃と同じように、夜通しにぎわうことでしょう。
江戸時代から続く羽子板市は、江戸の文化を肌で感じることができる貴重な行事なのです。
【浅草羽子板市】 その1:羽子板市の歴史(前編) / その2:羽子板市の歴史(中編) / その3:羽子板市の歴史(後編) / その4:羽根突きやったことありますか? / その5:羽子板ってなに? / その6:羽子板市に行ってみました① / その7:羽子板市に行ってみました② / その8:ガサ市に行ってみました
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