ハマスホイ展を見に行ってきました(前編)

あなたは、部屋に飾りたいと思う絵がありますか?

もし心当たりがないのなら、静かで凛とした美しさのあるハマスホイの絵をお勧めします。

きっとあなたのお部屋に、北欧のさわやかな風がそよぐことでしょう!

今回は、ハマスホイの展覧会に行ってきましたので、そのレポートをお届けします。

ハマスホイ展 目次ハマスホイ展を見に行ってきました前編 後編

ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864~1916)はデンマークが世界に誇る画家です。

2008年に日本初の展覧会が東京で行われてブームとなったのを受けて、再び日本で公開されることになりました。

ハマスホイ展案内板の画像。
【ハマスホイ展開催の案内板。上野公園入り口にて】

うちの奥さんがファンなので、今回は初日の1月21日㈫のオープニング時に見に行くことにしました。

東京都美術館到着は午前9時を少し回った頃、すでに3名が待っています。

開門が9時30分なので、それまでゲート前で並んで待つことにしました。

絶好の晴天、少し風が冷たいですが、待つのが苦になるほどではありません。

9時20分頃に開門を待つ行列が50人ほどにまで増えたところで係りの方が来て、入場方法を説明してくれます。

そして、9時25分頃には館長さんが来られて、ようこそお出で下さいました、と挨拶をしてくれました。

それから、係りの人の先導で会場前に進んだのですが、気がつけば三番目、ほとんど前に人がいません。

私にとって、展覧会のオープニングは生まれて初めてでしたが、作品をじっくりと見ることができて なんともいいものでした。

ハマスホイ展会場の画像。
【東京都美術館入り口のハマスホイ展の案内】

会場は入り口のタイトルからおしゃれ、さすがは北欧デザインです。

会場に入ってすぐにハマスホイ夫妻の肖像画、新婚旅行の時に描いた作品「画家と妻の肖像、パリ」です。

ハマスホイ夫妻、新婚旅行で自分たちの絵を描いていてびっくり!それってどうなの?と少し気にかかります。

奥さんをとても素敵に描いているので、よっぽど嬉しかったのだろうと思いました。

            ☆  ☆

展覧会の前半部分は、ハンマスホイの画風が誕生する背景の説明に充てられています。

そのはじめは、デンマーク絵画の黄金期と言われる19世紀前半の作家たちの作品が並ぶコーナーです。

ハマスホイが敬愛したクレステン・クプゲの作品は緻密そのものですが、どこかのんびりしているのがいい感じです。

しかも自画像、かっこいい! 

コンスタンティーン・ハンスンの少女像は、色数が少なく、しかも中間色ばかり、はっきり言って地味ですが不思議に落ち着く絵です。

確かに、私はハマスホイ作品に通じる「空気感」と「温度」を感じました。

会場入り口のパネルの画像。
【会場入り口のパネル】

次はスケ-イン派のコーナーです。

スケ-インはデンマーク北端の漁村、独自の生活と風土がはぐくまれた場所です。

ここで作家たちはデンマークの古の姿を見出したのでした。

デンマークの画家たちがこの村を画題として探究した結果、最後には北欧独特のやわらかな光を発見したのです。

ここには劇的な作品が多い印象ですが、何気ない漁村の景色を描いた作品には、どこかハマスホイ作品にみられるような、さりげなさが感じられました。

        ☆   ☆

次は19世紀末のデンマークの作家たちの作品が並ぶコーナーで、やわらかな光と家族愛に満ちた作品が並びます。

ここには室内の何気ない風景を描いた作品が多く、見ていると、ほのぼのした気分になってきました。

なかでも、ヴィゴ・ヨハンスンの作品は、家族で過ごすクリスマスや絵を描く子供たちなど、娘のいる私にも共感できる作品で、とても親しみがわきました。

また、ハマスホイの妻の兄、ピーダ・イルステズが娘さんを描いた作品は、かわいらしいことこの上なし!

このコーナーの作品は、観客のみなさんがにこやかに見ていました。

ここまでハマスホイ誕生までの道筋をたどってきました。

次回では、いよいよハマスホイの作品と対面です!

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