いよいよ始まった全日本ロボット相撲大会は、予想をはるかに超えるロボット力士たちの壮絶な戦いが繰り広げられていくのでした。
そして、なにより私の胸を打ったのは、ロボット力士を生み出して整備し、作戦を立てる若人たちの情熱だったのです。
前回に続いて、今回も全日本ロボット相撲大会の観戦記をお届けします。
【全日本ロボット相撲大会 目次】 その1:ロボット相撲大会ってなに? ・ その2:熱きロボット力士の戦い ・ その3:ロボット相撲には熱いドラマがあった! ・ その4:イベントだけでも大満足
大会のルール
偶然訪れた全日本ロボット相撲大会ですが、その奥深さに魅せられました。
まずは大会の方式についておさらいしておきましょう。
大会は、ロボット力士を遠隔操縦して戦わせるラジコン部門と、操縦を行わず搭載した人工知能の判断で戦う自立部門に分けられています。
それぞれ、参加者がトーナメント方式で五番勝負で戦います。
ルールは単純で、円形の土俵から相手を押し出すと勝ち、土俵内でも行動不能となれば負けというものです。
ここで述べたルールは特に説明がなかったので、私が見学して思い描いたもの。
ですので、公式ルールが知りたい方は、ぜひ主催者からの発表を参照してください。
勝負の分かれ目
ロボット力士の機体は車輪(4輪が主流のようです)を取り付けた箱型のものなのですが、これだとただのラジコンカーにみえちゃいます。
もちろん、この基本的躯体にもラジコン型ではモーターやセンサーは重要ですし、なにより自立部門では搭載した人工知能の性能が勝敗を分けるポイントであるのは言うまでもありません。
ラジコン部門では、この機体前面下端にブレードと呼ばれるへら状のパーツを取り付けらたのがロボット力士の基本形で、これに捕獲網などの独自パーツをつけたものも見られます。
それは、ロボット力士たちが正面からぶつかった試合で、わずかでもブレードが下に入り込んだ側が相手をすくい上げるようにして負かす場面が目につきました。
ですので、私が見たところ、車輪で動く箱型のロボット力士たちは スピードや運動能力はもちろんですが、ブレードの性能が勝敗の行方を大きく左右しているように見えるのです。
そこで勝利を引き寄せるべく、ブレードを剃刀の如く鋭くした競技場の床に張り付くかのような機体が主流になっていました。
しかし、機体性能だけで終わらないのが面白いところです。
選手同士の駆け引きが機体の能力を生かしたり、逆に封じ込めたりするのです。
自立型の場合、いくつかのプログラムを搭載しているようで、相手の行動パターンを読んで、自分の力士を有利になるプログラムを選択して対戦を制する、といった戦いが見られました。
ラジコン型の場合でも、選手の操縦技術の優劣だけでなく、相手の作戦行動を見切ることが勝利につながるので、対戦相手の作戦や能力を読み切ることが重要となります。
バトルは土俵に上がる前から始まっている!
ですので、両クラスとも対戦直前の緊張感は大変なもの、力士をどこにどの角度で、どのタイミングで置くかまで含めた駆け引きは、見る側も緊張する見どころです。
ここまで全日本ロボット相撲大会の模様をお伝えしてきました。
次回では、さらにヒートアップしていく会場の模様をお伝えしたいと思います。
【全日本ロボット相撲大会】 その1:ロボット相撲大会ってなに? ・ その2:熱きロボット力士の戦い ・ その3:ロボット相撲には熱いドラマがあった! ・ その4:イベントだけでも大満足
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