奥さんの確定申告と私の青色申告が終わった二日後の朝でした。
奥さんが、「こんなの送ってきたけど必要?」と言いながら渡したのは、国連UNHCR協会へ寄付した領収書。
金額は1万円を超えています、これは寄付控除の対象になるやつです。
私は思わずその場にへたり込むのでした。
次の日の朝、家事もそこそこにさっそく税務署に向かいます。
持っていくのは、先日申告した確定申告書、マイナンバーカード通知票(マイナンバーカードを作っていないので、その代わりに通知票です。マイナンバーカードがある人は、もちろんカードを持っていきましょう)をうちの奥さんと私の二枚、私の運転免許証(申告者の本人確認ができるもの、健康保険証やパスポートなどです。
マイナンバーカードがあれば不要です)、去年の申告書と利用者識別番号等の通知(上に「重要書類」って大きく書いています。
4年前の確定申告時に作ったものを毎年使っています)、還付先の銀行口座の控えを持っていきます。
念のために、確定申告のお知らせ葉書と印鑑を持っていきました。
税務署内は三日前と変わらない混雑ぶりです。
申告期間が近づいた分、混雑もひどくなっているかと思いましたがそうでもないようです。
税務署到着が午前9時30分、入り口で「確定申告相談」コースの整理券をもらうと、順番待ちが9人という表示が出ました。
待ち時間が長くなることを予想して、場所を取らずにできる仕事を用意していきました。
ソファーに腰かけて仕事をしながら待つこと3時間30分、私の順番がやって来ます。
まずは申告内容の確認です。
先日と同じ年配男性職員さんに先日の申告書の控えと寄付の領収書を渡します。
いくつか事実確認の質問ですが、やっぱり奥さんと娘たちの生年が分からず苦笑いです。
その後、職員さんが要点をまとめたメモを書いたのと一緒に書類を返してくれて、パソコンでの申告待ちになります。
パソコンコーナーからは申告者らしき年配女性のいらだった声や、同じ質問を繰り返ししている年配男性の声が漏れ聞こえてきます。
これは時間がかかりそうだと思い、仕事をしながら待っていると約1時間で順番がやって来ました。
指定されたパソコンの隣には、先ほど質問の声が聞こえてた年配男性がフリーズして固まっています。
私がパソコン前に行こうとしたタイミングで、先ほどの年配女性が怒りながら戻ってきました。
担当の女性職員さんが冷静に対応する中、先ほどお世話になった申告内容の確認担当の年配男性職員さんが応援に駆け付けます。
どうしたものかと立ちつくしていると、電動車いすに乗った年配女性が私の足を引きながら乱入、なにか叫んでいます。
この女性、申告を待っているときにも二度にわたって私の足を轢き逃げした張本人です。
注意すべきか迷っていると、隣の相談室にいた男性職員を呼び出して詰問しています。
内容は、自分が帰り道に使うタクシーを呼んで来い、呼ぶタクシーはA社のワンボックスでないとだめ、送迎だと迎車料金がかかるから大通りまで行って呼んで来い、なんなら私と一緒に大通りに出てくだんのタクシーを捕まえろ、ということらしいです。すごい、すごすぎます。
15分ほどカオス状態が続いた後、問題はどうにか解決を見たようです。
疲れ切った顔で戻ってきた女性職員さんが、「お待たせしちゃってすいません」と謝られるので大丈夫です、お気になさらず、と答えながらも大変そうな様子に心から同情してしまいます。
申告内容のメモを見て、口頭で確認した後、女性職員さんが「私が入力してもいいですか?」 もちろんです!ぜひお願いします!と答えた私は、ものすごい笑顔だったのだと思います。
疲れた顔だった職員さんに素敵な笑顔が浮かぶのを見ると、やはり後光が指しているかのようです。
いくつか事実確認の質問がありましたが、職員さんがものすごい勢いでパソコンを操作して、ものの5分もかからずに申告の修正が終わったのでした。
その間、隣の年配男性はぶつぶつとつぶやくだけでほとんど動かないのがちょっと気がかりです。
これで今度こそ令和元年度の確定申告終了です!
なんだかすっきりした気分になって、ご馳走でも食べに行こうかと思い時計を見ると、もう午後1時30分を回っています!
下の娘が帰るまであと約10分、買い物を後回しにしてあわてて家に戻るのでした。
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