あなたは、書初めしましたか?
筆をほぼ使わなくなった現在でも、子供たちは授業で毛筆に励んでいます。
その成果を、学校の生徒たちや保護者に見せるのが書初め展。
書道が得意な子もそうでない子も、みんな頑張った成果に胸を張る瞬間です。
ところで、書初めってどうしてするのでしょうか? そして作品はどうなるのでしょうか?
今回は、小学校の書初め展にまつわる様々な謎を解明したいと思います。
【書道の本場の子供たち 目次】①台東書道展 / ②小学校書初め展 / ③中学校書初め展
台東区の小学校では、冬休みに書初めの宿題が出ます。
これは、正月の日本伝統行事である書初めの伝統を学び、継承することをねらいとするもの、とても大切な宿題なのです。
そして3学期がはじまると、小学校の学校行事・席書会があり、子供たちみんなで書道に取り組みます。
台東育英小学校の書初めと席書会では、低学年の1・2年生は鉛筆での書写で、3~6年生は毛筆による書道と学年ごとに内容が異なります。
小学校の席書会は、連続する2コマの授業を使って、それぞれの教室で行うことになっています。
また、学年ごとに決まった共通のお手本を使って、クラスのみんなが同じ文字にチャレンジして、一年間の書道で学習した成果を見せるのです。
子供たちが冬休みの書初めの宿題として提出した作品は、すべて小学校の書初め展に出品されます。
そして、書初め作品と席書会の作品を見て、先生方が台東区小中学校連合作品展と東京都公立学校美術展覧会に出展するクラス代表の2・3名を選ぶのです。
この書初め展は、教室のワークスペースのパネルや掲示板に作品を貼りだして展示するもので、生徒同士だけでなく保護者もマラソン大会や授業参観などの行事にあわせて鑑賞できます。
そして書初め展では作品を展示するだけでなく、高学年生が各委員会で作った飾りを添えるので、新年の行事にふさわしい華やかさに包まれた楽しい展示になっていました。
小学校での書初め展が終わると、選抜された子供の作品は宿題の書初めと席書会のいずれか出来栄えの良い方を選んで、2月中旬に東京・上野公園の東京都美術館で開催される台東区小中学校連合作品展と東京都公立学校美術展覧会に出品します。
両展とも地域の学校から優秀な作品が集められた展覧会で、いわば学校代表の作品が並ぶ様子はなかなかの壮観です。
また夏には、台東区内の公立学校の優秀な作品を集めた台東書道展も、上野の東京都美術館で開催されています。
そして、子供たちはこれらの展覧会への出品を目指して書道に励んでいるのです。
じつは、書道の本場ともいわれる台東区には、書道博物館などの施設や多くの書道専門店が所在しています。
ですので、学校での書道教育は、日本の伝統文化を学び継承するとともに、自分たちの住む地域の魅力を知る貴重な機会になっているのです。
みなさんも機会があれば、ぜひ子供たちの頑張りを見に展覧会に足を運んでみてください。
【書道の本場の子供たち 目次】①台東書道展 / ②小学校書初め展 / ③中学校書初め展
私たちの町の小学生は、さまざまな学校行事を通じて成長していきます。入学式にはじまり、写生大会、町探検、七夕、運動会、遠足、学芸会と音楽会、席書会、そして修学旅行と卒業式。
そして六年間で様々な体験をして大人になて行く子供たちを、町のみんなで見守っているのです。鳥蔵柳浅では、子供たちの地域学習と、それを支える町のみなさんを応援しています。
トコトコ鳥蔵では、みなさんのメッセージをお待ちしています。ご意見、ご感想など、どんどんお寄せください!
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