中学校の書初め展 書道の本場の子供たち③

書初めってどうして宿題?

台東区の中学校では、冬休みに書初めの宿題が出るのはなぜでしょうか?

それは、正月の日本伝統行事である書初めの伝統を学ぶことで、日本の伝統を継承することを目指しています。

「豊国豊広両画十二侯 二月」(歌川豊広、大英博物館)の画像。
【「豊国豊広両画十二侯 二月」歌川豊広、大英博物館】

書道の本場の子供たち 目次①台東書道展②小学校書初め展③中学校書初め展

書初め展開催中の浅草中学校の画像。
【書初め展開催中の浅草中学校】

台東区内の中学校では、冬休みの宿題として東京版紙という縦長の半紙(通称:書初め用紙)に、学校で用意された手本を見て毛筆し、三学期開始時に学校へ提出します。

冬休みの宿題として提出した作品は、そのまますべて中学校の書初め展に出品されるのです。

書初め展は、それぞれの教室内や廊下の掲示板に作品を貼りだして展示するもので、生徒同士だけでなく保護者も鑑賞することができます。

良い作品の表彰は?

また、作品の出来栄えを見て 、先生方がクラスの中から金賞1名・銀賞2名・銅賞3名程度を選びます。

そして書初め展では受賞作品には、賞に合わせて金・銀・銅色の紙が貼られ称えられるのです。

さらに各クラスで金賞を受賞した生徒の中から東京都公立学校美術展覧会に出展する学年代表の1名と、台東区小中学校連合作品展に出展するその他の金賞受賞者が決められるそうです。

両展ともに、出品する生徒は新しく作品を書き上げて、その作品を出品するとのことです。

中学生の力作が並ぶ画像。
【中学生の力作が並びます(台東書道展)】

台東区小中学校連合作品展東京都公立学校美術展覧会は、いずれも2月中旬に東京・上野公園の東京都美術館で開催(入場無料)される展覧会で、地域の学校から優秀な作品が集めて展示するのです。

また夏には、台東区内の公立学校の優秀な作品を集めた台東書道展も開催されています。

ですので、子供たちはこれらの展覧会への出品を目指して、書道に励んでいるのです。

「一陽連 文具四友 筆 小野道風」(八島岳亭、1827 メトロポリタン美術館)の画像。
【「一陽連 文具四友 筆 小野道風」八島岳亭、1827 メトロポリタン美術館】

台東区と書道のステキな関係

じつは、書道の本場ともいわれる台東区には、書道博物館などの施設や多くの書道専門店が所在しています。

ですので、学校での書道は、日本の伝統文化を学び継承するとともに、自分たちの住む地域の魅力を知る貴重な機会になっているのです。

「(恵比寿書初め)」(鳥居清峰、大英博物館)の画像。
【「(恵比寿書初め)」鳥居清峰、大英博物館】

ちなみに、浅草中学校は書初め展開催中の土曜日・学校公開日に、名物の百人一首大会が行われます。

合わせてご覧いただくと、子供たちの成長がより実感できることでしょう。

書道の本場の子供たち 目次①台東書道展②小学校書初め展③中学校書初め展

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東京都台東区の中学校では、一年を通じて様々な学校行事が行われています。

入学式にはじまり、学校運動会、下町っ子祭り学校文化祭、連合運動会、連合音楽会書初め会小中学校作品展、卒業式といった学年全体の行事のほか、一年生の百人一首大会、二年生の霧ヶ峰合宿や立志式、鎌倉遠足、三年生の修学旅行と盛りだくさんな内容となっています。

これらの行事を通じて、子供たちは大人へと成長していくのです。

行事の大半は関係者のみの観覧となっていますので、地域のみんなで子供たちの成長を見守りましょう。

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